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誰もが触れてみたくなる木

「猫柳(ねこやなぎ)」小倉・求肥製:あけぼの 
求肥を小倉餡で包み、その上に氷餅をまぶした豌豆をのせ、猫柳の花穂(かすい)に見立てています。さらに、桃山製の枝を添え、川辺に佇む早春の猫柳を写しています。 

「あけぼの」は田園調布にある昭和7年創業の老舗和菓子屋さんです。 


猫柳は小川などの水辺でよく見かけ、二月ごろに銀鼠(ぎんねずみ)色の花穂をつけます。その密生する毛の感触が猫を思わせるところから猫柳と命名されました。 

このふわふわの花穂を見ると、誰もが触れてみたい誘惑に駆られますよね。 


猫柳は、フキノトウや福寿草などとともに、早春の使者として有名です。猫柳の花穂が膨らめば春はもうすぐそこに来ています。 


3月、4月に華々しく咲く春の花々よりも、一足先に確実に春が来る事を伝えてくれる律儀な猫柳に好感が持てますね。