「うぐいす」煉切製:大倉山青柳
白と緑色にぼかし染めた煉切で餡を包み、ウグイスをかたどり、さらに目に見立てた黒胡麻を添えています。
空色、水色、山吹色、オレンジ色、きつね色、灰色など、動植物をはじめ自然界のものがそのまま色の名前になっているものがたくさんあります。
ウグイス色もその中のひとつですが、私たちが「ウグイス色」と聞いてイメージする色と、「本当のウグイスの羽の色」とは、若干異なるように思います。
一般に、ウグイス色といえば、少しくすんだような黄緑色を思い浮かべる方が多いのではないかと思います。
実はこの色、ウグイスではなく、メジロの色に近い色です。
上の写真はメジロです。
実際のウグイスの色は、下の写真のような感じです。
色を言葉で表すのはとても難しいですが、灰色がかった暗緑褐色といったところでしょうか。私たちがイメージしているよりもずっと地味な目立たない色なんですね。
このお菓子の色もウグイスというよりメジロに近い明るめの色です。
「リアルなもの程よい」とはならないところが和菓子らしいというか、和菓子のいいところですね。