「通い路(かよいみち)」煉切製:ちもと
黄金色に染めた煉切で餡を包み、表面にV字型の溝を刻み道路に見立てています。
一面黄金色に実った田んぼの中のあぜ道を表現しているように見えます。各角の茶色い部分はすでに稲刈りが終わった田んぼでしょうか?
私のイメージではこんな世界。
田舎育ちなので、どうしても自然いっぱいの光景を思い浮かべてしまいます。
「通い路」は菓銘としては「かよいみち」と呼ばせていますが、通常は「かよいじ」と読むようです。
百人一首には「夢の通い路(ゆめのかよいじ)」「雲の通い路(くものかよいじ)」という言葉が出てきます。
「夢の通い路」とは夢の中で女性のもとに通っていく道すがらという意味で、とてもロマンチックな内容。
「雲の通い路」とは雲の中にある、天上と地上を結んでいる通路のことで、天女がそこを通って天と地を行き交うという幻想的な内容。
みなさんはどんな「通い路」を思い浮かべますか?