「秋景色(あきげしき)」浮島製:大倉山青柳
色彩豊かな秋の山野の様子を抽象的に表現した作品です。
まるで印象派の絵画のようですね。
オレンジ色と黄色の部分は紅葉燃える山肌を、下の深緑色の部分は瑪瑙(めのう)を溶かしたような山奥の秘湖の水面、丹波黒の部分は湖面にぽっかり頭を出している岩場のように見えます。
実写ではこんなイメージでしょうか?
上生菓子の「浮島」は、餡に、卵、砂糖、粉類を加えて蒸した、カステラ風のしっとりしたお菓子の総称です。
一般に浮島とは湖面に浮かぶ藻や水草等が漂流して集まり島のように見える光景のことを指します。
当初の製法では生地の表面に胡桃を散らしており、その風情を浮島に見立てて名付けられたといいます。
このような抽象的な上生菓子をみて、独自の解釈で鑑賞するのもこれまた楽しいですよね!