「くず焼き(くずやき)」葛製:両口屋是清
葛焼きは、江戸時代初期の料理書に登場するという長い歴史を誇るお菓子です。武者小路千家の七代・直斎(1725~87)の好みとして有名であり、その渋い詫びた佇まいは、まさに茶人好みのお菓子です。
一般的な葛焼きは、葛粉・砂糖・小豆こし餡を火にかけて半透明になるまで練り、枠に入れて蒸し、 冷やし固めたものを四角く切って、鉄板で6面を焼いたものです。小豆こし餡の色が付いて羊羹のような色合いになりますが、両口屋是清さんのこのお菓子は、白こし餡を使っているため色白なのが特徴です。